北朝鮮 あの「柳京ホテル」が来年開業か

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の首都・平壌(ピョンヤン)で建設中の「柳京(リュギョン)ホテル」が来年にも開業するのではないかという。

柳京ホテル
「柳京ホテル」(2016年8月24日撮影)

 「柳京ホテル」の建設が始まったのは1987年。その翌年の韓国でのソウルオリンピックに対抗するために「第13回世界青年学生祭典」が平壌で開催されることになり、それに間に合うように計画された。

 ピラミッド型という独特の外観で、105階建てで高さ約330メートル。客室数は約3000室もある。しかし建設工事は「祭典」には間に合わず、1992年に資金難で中断。その後、外装されていないコンクリートむき出しのみすぼらしい姿をさらし続けていた。

 2008年になり、朝鮮で携帯電話事業を展開するエジプトの「オラスコム」の投資により工事は再開。一気に進んだ外装工事によって、近代的な装いに生まれ変わった。

 そもそも平壌には、外国人が宿泊できるホテルはそれほど多くない。私は、国家行事があった際にどのホテルにも空室がなく、自炊用の台所が付いたアパートのような宿泊施設に泊まったことがある。この建物内にレストランはないので、近くの商店まで一人で歩いて行き、そこで買ってきたラーメンなどを作って食べた。

 平壌市内で外国人が利用できる主要ホテルを紹介する。格付け特級の「羊角島(ヤンガクド)国際ホテル」は客室が1001室で、地下には外国人だけが利用できるカジノがある。大きな国家行事の際に外国のテレビ局が中継をするのは、このホテルのテラスからである。このホテルは団体観光客が多くて夜中までうるさく料理はまずいために、私はよほどのことがない限り泊らない。

 「平壌高麗(コリョ)ホテル」も特級で、部屋は約500室。平壌駅やビジネス街に近いために街のようすが良く分かる。ただ、客室の天井が低くて圧迫感があるので、私は好きではない。

普通江ホテル
「普通江ホテル」(2016年8月22日撮影)

 普通江(ポトンガン)沿いに建つ緑に囲まれた「普通江ホテル」は、古いものの内装・外装の工事がようやく終わり居心地の良いホテルになった。「統一教会」はこのホテルと「平和(ピョンファ)自動車」の運営を長らく行ってきたが同じ時期に撤退している。このホテルの食堂では、価格は高いものの日本国内と同じグレードの日本食を出していたが、今年8月にいくつか食べたところ味が落ちていた。

 これ以外には、大同江(テドンガン)沿いに建つ「平壌ホテル」。在日朝鮮人の多くが利用するのは割引料金で宿泊できるからだ。「朝鮮新報」平壌支局はこのホテル内に置かれている。

 そしてその近くには歴史ある「解放山(ヘバンサン)ホテル」がある。「労働新聞社」が隣にあり、ビジネス街を行き来する人たちのようすが客室から見える。かつては低料金だったので定宿にしていたが、改装後に大幅値上げをしたので今は利用していない。

 日本人がほとんど泊まったことのないという小さなホテルを使うこともある。料金は特級ホテルの半額なのだが、客室数が極端に少ない。しかも、中国などのビジネスマンが長期宿泊しているため、私は3回ほどしか泊まれていない。

 朝鮮の地方都市にある「香山ホテル(ヒャンサン)ホテル」や、スキー場に併設された「馬息嶺(マシンリョン)ホテル」などは1泊3万円もする。「柳京ホテル」にも泊まってみたいが、はたしてどのような価格になるのか。

e_04.gif
関連記事
広告
広告
広告
プロフィール

こだわりジャーナリスト

Author:こだわりジャーナリスト
フリーランスのジャーナリストとして長年にわたりさまざまな取材を行い、数多くのメディアで発表してきました。
海外取材は200回近くで、そのうち北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)へは数十回です。現在、年1~3回の訪朝をしています。
掲載写真は、引用先が非表示のものは筆者撮影です。なお、このブログに掲載している映像と文章は日本の「著作権法」と国際的な著作権条約で保護されており、無断使用はできません。転載を希望される場合は、事前にご連絡ください。

最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: