北朝鮮の電力不足が緩和した理由は

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に対する「国連安全保障理事会」による制裁開始から5カ月が過ぎた。中国からの輸入品の価格が上昇したという話も出ている。また中国への石炭輸出が減少したことによって、火力発電所の稼働率が上昇して電力不足が緩和したという。

平壌夜景
平壌の高麗ホテルからの夜景(2016年6月2日撮影)

 5月~6月に平壌(ピョンヤン)と元山(ウォンサン)で滞在した10日間には、一度も停電がなかった。元山のホテルでは、どの時間でもお湯が出た。

 電力事情が良くなった理由は、輸出できなくなった石炭を国内消費に回したということだけではない。その理由は、水力発電所が順調に稼働していること。昨年と一昨年は深刻な水不足によって水田の苗が枯れてしまうほどだったが、今年はそうしたことがない。

 他の理由は、中国にあまりにも依存している経済構造の改善をはかっていることだ。核・ミサイル実験は、中国との貿易が極端に減少することを承知で実施した。北朝鮮としてはそれを転機として、中国依存経済から脱却しようとしているのではないか。

 成功するかどうかは未知数だが、長期にわたる「安保理」などの制裁を受け続ける中で、北朝鮮は自国だけで完結する社会をつくろうとしているのは確かだ。

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プロフィール

こだわりジャーナリスト

Author:こだわりジャーナリスト
フリーランスのジャーナリストとして長年にわたりさまざまな取材を行い、数多くのメディアで発表してきました。
海外取材は200回近くで、そのうち北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)へは数十回です。現在、年1~3回の訪朝をしています。
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