北朝鮮 「労働党」大会での非核化表明の背景とは?

 「朝鮮労働党第7回大会」 2日目の5月7日、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が「事業総括」を行った。その中には、注目すべき内容がある。

「三大革命展示館」のロケット模型
「三大革命展示館」に展示されているロケットの模型(2013年6月12日撮影)

 「わが党と共和国政府は、米国によって強要されている核戦争の危険を強力で威力ある核抑止力に依拠して根源的に終息させ、地域と世界の平和を守り抜くための闘争を力強く展開していくであろう。責任ある核保有国として、侵略的な敵対勢力が核でわれわれの自主権を侵害しない限り、すでに闡明した通りに先に核兵器を使用せず、国際社会に担った核不拡散義務を誠実に履行し、世界の非核化を実現するために努力するであろう」

 「核抑止力」として核兵器を保有するもののそれを先に使用することはなく、 「非核化」に努力するというのだ。これは今までにも言われてきたことだが、 36年ぶりの党大会で最高指導者が表明したことには重要な意味がある。

 1991年12月、金日成(キム・イルソン)主席と韓国の盧泰愚(ノ・テウ)大統領が、核兵器の製造・保有・配備を禁止するとした「朝鮮半島非核化宣言」を行った。朝鮮半島の非核化は、金日成主席の遺訓となっているのだ。

 今回の党大会での「非核化」表明は、「建国の父」である金日成主席が定めたこの国の基本路線を改めて指し示そうとしたものだ。

 また日本について「事業総括」では、「朝鮮半島に対する再侵略野望を捨て、我が民族に対して働いた過去の罪悪を反省して謝罪すべきであり、統一を妨害してはならない」としている。

 そして「自主性を志向するすべての国と民族は、帝国主義者の狡猾(こうかつ)な二面術策と欺まん的な『援助』にいかなる期待や幻想も抱いてはならず、主体性と民族性を守り抜かなければならない」としている。

 北朝鮮は、国際社会からの「人道支援」「経済支援」を受け続けたことにより、それへの依存体質になってしまった。それから脱却し、自立した経済建設を目指そうということだろう。

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プロフィール

こだわりジャーナリスト

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フリーランスのジャーナリストとして長年にわたりさまざまな取材を行い、数多くのメディアで発表してきました。
海外取材は200回近くで、そのうち北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)へは数十回です。現在、年1~3回の訪朝をしています。
掲載写真は、引用先が非表示のものは筆者撮影です。なお、このブログに掲載している映像と文章は日本の「著作権法」と国際的な著作権条約で保護されており、無断使用はできません。転載を希望される場合は、事前にご連絡ください。

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