北朝鮮 小野寺防衛相が「日朝平壌宣言」を否定か

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長は2月10日、韓国大統領府において文在寅(ムン・ジェイン)大統領に金正恩(キム・ジョンウン)委員長からの早期訪朝を求める親書を手渡した。平昌(ピョンチャン)五輪を通して、南北融和が進む可能性が高くなった。

米軍戦車
朝鮮戦争で北朝鮮が鹵獲した米軍戦車(2017年4月12日撮影)

 こうした流れに日本と米国は、焦り始めている。安倍晋三首相は9日、文在寅大統領との首脳会談で、平昌パラリンピック終了後に米韓合同軍事演習を実施するように求めた。それに対して文大統領は「わが国の主権と内政に関する問題」として反発した。

 外国の2カ国が行なう軍事演習について、他国のトップが口出しするのはどう考えても内政干渉である。そのことを安倍首相が理解できないのは、「反北朝鮮」ということにあまりにも前のめりになっているからだ。

 そして10日には小野寺五典防衛相が、日本や韓国など国際社会が北朝鮮の融和的政策に乗ってしまい、北朝鮮は核・ミサイル開発を進めたと述べた。日本が乗ってしまったというのは「日朝平壌宣言」とそれに関連した「日朝ストックホルム合意」を指すようだ。日本政府は「平壌宣言」と「ストックホルム合意」が生きていることをたびたび表明してきた。

 私は昨年4月、宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使へ3時間の単独インタビューをした。大使は「『日朝平壌宣言』は首脳会談によるものなので非常に大切にしており、関係改善の里程標となっている」と語った。

 つまり、最高指導者である金正日(キム・ジョンイル)総書記が署名した「平壌宣言」は絶対的なものであり、あくまでも守ろうとしているのだ。にもかかわらず日本はそれを否定し、日朝関係改善のための基本方針を変更しようというのか。
関連記事
広告
広告
広告
プロフィール

こだわりジャーナリスト

Author:こだわりジャーナリスト
フリーランスのジャーナリストとして長年にわたりさまざまな取材を行い、数多くのメディアで発表してきました。
海外取材は200回近くで、そのうち北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)へは数十回です。現在、年1~3回の訪朝をしています。
掲載写真は、引用先が非表示のものは筆者撮影です。なお、このブログに掲載している映像と文章は日本の「著作権法」と国際的な著作権条約で保護されており、無断使用はできません。転載を希望される場合は、事前にご連絡ください。

最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: