北朝鮮 カメラがとらえた「三池淵楽団」

 1月15日、板門店(パンムンジョム)の軍事境界線北側にある「統一閣」で、平昌(ピョンチャン)五輪への北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の芸術団派遣について南北局長級実務協議が開かれた。北朝鮮が「三池淵(サムジヨン)管弦楽団」の約140人を派遣することが決まった。

三池淵楽団軍服

三池淵最高指導者

三池淵楽団ミサイル
三池淵楽団(3枚とも2017年8月15日撮影)

 この楽団についてテレビのさまざまな番組で報じられているが、誤った内容があまりにも多い。私は昨年8月15日に平壌(ピョンヤン)市内において、公演のすべてを写真とビデオで撮影した。

 テレビで「北朝鮮通」のコメンテーターたちが自信ありげに、この楽団はクラシック演奏が中心なので「モランボン楽団」よりも政治色がないように語っているが決してそのようなことはない。楽器の編成や演出が異なるだけである。

 昨年8月の公演では、金日成(キム・イルソン)主席、その妻の金正淑(キム・ジョンスク)女史、金正日(キム・ジョンイル)総書記、そして金正恩(キム・ジョンウン)委員長の映像がスクリーンに次々と登場。2発の弾道ミサイルの発射時の映像も流れた。また楽団員は、チマ・チョゴリの民族衣装だけでなく軍服姿でも登場している。ディズニー映画の音楽を演奏したことがあるのは「モランボン楽団」であるにもかかわらず、「三池淵楽団」だと流した局もある。

 北朝鮮についての報道は、間違っていても不正確であっても抗議や告訴を受けないため、いい加減な確認作業をしただけの言いたい放題になっている。マスメディアはそのことに長らく甘んじてきたが、それは報道のあり方そのものを歪めてしまっていることに気づいていない。
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プロフィール

こだわりジャーナリスト

Author:こだわりジャーナリスト
フリーランスのジャーナリストとして長年にわたりさまざまな取材を行い、数多くのメディアで発表してきました。
海外取材は200回近くで、そのうち北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)へは数十回です。現在、年1~3回の訪朝をしています。
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