北朝鮮の米国向けICBMに怯えてみせる安倍首相

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は7月28日午後11時42分に、慈江道(チャガンド)舞坪里(ムピョンリ)から大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」を発射した。「任意の場所と時間に奇襲として発射できる能力が誇示」された。

 高度約3700キロメートルの「ロフテッド軌道」で発射されたこのミサイルは、約1000キロメートルを飛翔。通常軌道ならば、米本土に届く1万キロメートルを超える可能性がある。

閲兵式の戦車
閲兵式で登場した戦車(2017年4月15日撮影)

 日本政府は同じ日の閣議で、北朝鮮への新たな独自制裁として、中国の銀行と船舶会社などの5団体と9個人を資産凍結の対象に追加。これに対して中国政府は「安保理決議の枠組み外での一方的な制裁に反対。中日関係に重大な障害になる」と述べた上で、「某国(注:米国のこと)に追随すれば自らも報いを受ける」と警告した。

 日本の北朝鮮への独自制裁は、でき得ることはすべて実行してしまった状態。そのため、米国が開始した北朝鮮とつながりの強い中国の企業・個人への制裁を日本でも始めた。これは、日中関係に影響するという大きなリスクがあるにもかかわらず実行した。日本の北朝鮮政策は、日本の「国益」を無視し、完全に米国に追随している。

 そもそも北朝鮮の核兵器と大陸間弾道ミサイルの開発は、米国に体制保障を認めさせることを目的に行われてきた。日本や韓国にそれらを使うことなどあり得ない。北朝鮮が、米国との戦争になれば日本と韓国へも攻撃すると言っている理由は、米国に追随・加担して北朝鮮への軍事的・経済的圧迫に極めて積極的だからだ。

 米国が、北朝鮮が求める朝鮮戦争の休戦協定を平和条約にすることを頑なに拒んでいることが現在の深刻な事態を招いている。その米朝対立に、なぜ日本が首を突っ込み、戦闘・戦争に巻き込まれるリスクを負う必要があるのか。

 安倍首相は第1次政権の時から、日本を「戦争のできる国」にするため着実に準備してきた。そして今、危機を最大限に煽っている。政府の指導により始められた北朝鮮からのミサイル攻撃に備えた避難訓練は、すでに8カ所の地方自治体で行われ全国へ広がろうとしている。

 米国が北朝鮮との対話へ踏み出せば「北朝鮮の脅威」は一気に解消する。米国内には、もはや北朝鮮との話し合いしかないとの声があるというが、日本ではほとんど聞かれない。メディアは、北朝鮮の核・ミサイル問題の本質を正確に報じるべきだし、日本をこれほど危険な状態に陥れた安倍政権の責任を追及すべきだ。

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プロフィール

こだわりジャーナリスト

Author:こだわりジャーナリスト
フリーランスのジャーナリストとして長年にわたりさまざまな取材を行い、数多くのメディアで発表してきました。
海外取材は200回近くで、そのうち北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)へは数十回です。現在、年1~3回の訪朝をしています。
掲載写真は、引用先が非表示のものは筆者撮影です。なお、このブログに掲載している映像と文章は日本の「著作権法」と国際的な著作権条約で保護されており、無断使用はできません。転載を希望される場合は、事前にご連絡ください。

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